認知症患者、再入院リスクが1.5倍...機能低下・服薬困難で

 

 高齢で認知症を患っていると、退院して間もなく同じ病気やけがで再入院するリスクが約1・5倍に高まるとする調査結果を、医療経済研究機構や国立がん研究センターなどのチームが発表した。

65歳以上183万人のデータを分析した国内初の研究。股関節の骨折や脳梗塞、肺炎などでの再入院が目立ち、入院による身体機能の低下や退院後の服薬の難しさが原因とみられる。

 病気やけが別では、転倒で足の付け根を折る 大腿骨 頸部骨折が1・46倍、脳梗塞が1・3倍、食べ物や唾液が気道に入って起こる誤嚥性肺炎が1・23倍と高かった。認知症の重さが違っても傾向は変わらなかった。

 研究チームによると、認知症の人は一般に、入院後、環境の変化や投薬で意識障害や興奮が起きやすくなる。

安全のために身体拘束を受けたり、ベッドに寝かせきりにされたりして活動量が減り、身体機能も認知機能も落ちやすい。

認知症をふまえたバランスの良い治療を受けずに退院するため、病気やけがが再発しやすいという。

 入院中に身体機能を落とさないためには、痛みの緩和や栄養管理が重要と、研究チームは指摘。

退院後は、適切な服薬や飲食の方法について、病院が家族や介護職らへ助言をしたり、電話でフォローしたりすることが必要としている。

 家族は、病院に入れば元気になると思いがちだ。入院自体がリスクになることもある。

 2018221 ()読売新聞